旅館改修プロジェクトは厳しい工期の中、どんどん工事が進んでいます。
工事の進捗と並行しながら工期に間に合うよう様々なことを決めていく必要があるので、最近は頻繁に出雲から温泉津に通っています。
浴室に使う瓦タイルと石、それらの間に充填する目地のサンプルを確認して、皆で意見を交わしながら最終的な方針を決めていきました。
見た目としてはどうか、使い勝手としてはどうか、タイルを作る技術的にはどうか、タイルを張る施工的にはどうか、それぞれの立場からの意見を参考にしながら最終的な方向性を決定しました。
今回採用する素材(瓦タイル)が、実は既存浴室のもう一段階前の浴室に使われていたものと同じだったということが判明して驚きました。
この地方で作られる素材を採用したので、当時では自然な選択肢だったのだろうと思われます。
2階スタッフ室まわりは内装下地が組まれて部屋の形が見えるようになってきました。
既存内装をはがした時点で、現場監督さんと相談して構造補強を追加してもらいましたが、それもあっという間に新設下地の裏に隠れてしまいました。
改修前は来客用のトイレでしたが、各客室内にトイレを設けたことによって、まとまったスタッフ室が確保できるようになりました。
今回工事ではスタッフさんの作業性に配慮した裏方の改修もかなり大きなウエイトを占めています。
お客さんエリアからは見えないところだけど、スタッフさんが仕事しやすい環境を整えることで、お客さんへのより良いサービスにつながっていくと良いなと考えながら設計しました。